コモデティ投資【現物ETFと先物ETF】

商品に投資するタイプのETFでは、商品の現物の価格への連動を目指すものと、先物価格への連動を目指すものがあります。
たとえば、ゴールドのケースでは、金の現物価格への連動を目指すETFと金の先物価格への連動を目指すETFがあります。
商品ETFには、現物にも先物にも投資せずに、スワップ契約に基づき商品価格に連動する債券に投資することでETFの基準価額を商品価格に連動させるタイプも存在しています。

現物ETFでは、投資家から集めた資金で金の現物を購入します。
購入した金はカストディアンという専門の金融機関の金庫に実際に保管されています。
先物ETFでは一般に、信託財産の一部を金の先物取引の証拠金として差し入れ、純資産総額に相当する金先物取引の建玉を買い建てます。
残りの信託財産は短期公社債などで運用します。

SPDRゴールド・シェア受益証券は、ファンドの値動きが金地金価格に連動するように設計・運用されているETFで、現物の金に直接投資する現物ETFです。
国内金先物価格連動型上場投信は、ファンドの値動きが東京工業品取引所での金先物の期先限月清算値に連動するように設計・運用されるETFで、ファンドの財産を使って金先物投資を行なう先物ETFです。

株式ETFや債券ETFが分配金や利息といった収益を定期的に獲得するのとは異なり、現物の金に投資するタイプのゴールドETFは、金の値上がり以外の収益はありません。
先物ETFにおいては、証拠金を差し入れた残りの信託財産は短期公社債などで運用し、ここからの収益が配当金の原資になります。

上記の2本のETFについては、金との交換は行なえませんが、金と交換可能なETFとしては
「純金上場信託:1540(現物国内保管型)」が上場しています。

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